【エッセイ】役に立つ『創作ノウハウ』を集めてみた

 小説の書き方について他の作者さんとお話する機会が時々あります。
 私のような者が語れることは少ないですが、創作ノウハウ本はもともと大好き。というわけで、お薦めの創作ノウハウ記事や本をまとめてみました。

 (なお、同一エッセイをエブリスタにも掲載しましたが、リンクを貼れないためブログへ転載しました。)


◇大切にしていること
 私が一番大切にしているのは「必ず完結させる」ということです。
 完結させることの難しさと重要性は、以下に挙げるものを始め、多くの記事や本に書かれています。

 

★冒頭の推敲にこだわらず、まずは最後まで書ききる(monokaki ウェブ記事)
https://monokaki.everystar.jp/feature/futokoro/2821/

 

★手塚治虫先生『手塚治虫のマンガの描き方 Kindle版』

https://amzn.to/3dxUL4s
★校條剛著『スーパー編集長のシステム小説術』 (ポプラ社) – 2009/4/10

https://amzn.to/384ffkc

 

 上記二冊はそれ以外の部分でも勉強になる部分が多いので、創作をされる方全般にお薦めです。 

 

 では、完結させるためにはどうしたら良いか?
 全体の見通し=キャラクターシート&プロットを作ることをお勧めします。


◇キャラクターシートの作り方
   キャラクターについては、こちらの記事を参考にされると良いです。ダウンロードして使えるシートもあります。

 

★性格に著作権はない!?魅力的なキャラを作ろう(monokaki ウェブ記事)
https://monokaki.everystar.jp/howto/nonseries/2365/

 

 こちらの記事で紹介されている「好きなキャラクターをモデルに外見や属性を変更してオリジナルキャラを作り出す」という方法は良いと感じます。台詞や行動で迷ったときに「好きなあのキャラクターならどうするだろう?」と想像することで、言動のブレを少なくすることができるからです。


◇プロットの作り方
 次にプロットについてですが、私は基本的に三幕八場構成で長編を書いています。


★これで長編が最後まで書ける!三幕八場構成を学ぶ(monokaki ウェブ記事)
https://monokaki.everystar.jp/howto/nonseries/2708/

 こちらの記事では、三幕八場構成について、とても分かりやすく解説されています。ぜひご一読ください。
 また、ウィキペディアにも項目があります。

 

★ウィキペディア『三幕構成』(ウェブ)
https://bit.ly/3fAKjui

 

   三幕構成については、以下に紹介する『SAVE THE CAT』シリーズも良いです。三幕構成をさらに15ビートに分解し、全体の何パーセントまで来たらこういうイベント発生させる、等々、具体的に説明されています。(それぞれタイトルで検索してください)

 

★ブレイク・スナイダー著『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』 (フィルムアート社) – 2010/10/22

https://amzn.to/2V0TZqa
★ブレイク・スナイダー著『10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 SAVE THE CATの法則』 (フィルムアート社)

https://amzn.to/3ekxvbl
★ジェシカ・ブロディ著『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く (フィルムアート社)  – 2019/3/26

https://amzn.to/3dhutmM

 

『SAVE THE CAT』シリーズは脚本術の名著として有名ですが、これから読む小説書きの方には、最初の一冊と、10のストーリー・タイプが紹介されたもの、そして小説に応用したものの三冊が良いと思います。

 

 次に、三幕構成を使った長編(文庫1冊10万字程度)プロットの雛形を掲載します。

 

【10万字長編小説のプロット雛形】

◆プロローグ ´↓

【一幕】
◆一場:状況説明
(起)ー膺邑の自己紹介⊆分が転生悪役令嬢だと気づいたきっかけC拗錣靴修Δ砲覆螻惘爐惶泙暗喘罎悩約者の王子様に出くわす(記入例。本文で1000文字分程度の内容を簡潔に書く)
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓
◆二場:目的の設定
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓

【二幕】
◆三場:一番低い障害
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓
◆四場:二番目に低い障害
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓
◆五場:状況の再整備
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓
◆六場:一番高い障害
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓

【三幕】
◆七場:真のクライマックス
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓
◆八場:すべての結末
(起)´↓
(承)´↓
(転)´↓
(結)´↓

◆エピローグ ´↓

 

【プロット作成のポイント】
・この雛形はmonokakiさんの記事に掲載されているものを私がアレンジしました。
・それぞれの場を(起)(承)(転)(結)の4項目に分けます。
・各項目の内容を、´↓の3つの文で記載します。それぞれ、本文1000字×3 = 3000字として執筆します。
・1話3000字として、各4話(起承転結)×一場〜八場+プロローグ+エピローグ
3000 × 4 × 8 + 3000 + 3000 = 102,000字
・文庫1冊は10〜12万字。プロット段階で10万字なら、本文執筆で増える場合が多いです。
・大人向けジャンルなら、4〜9割をラブシーンに当てます。まず『シチュエーション/場所/体位』が重ならないよう各場へ配置し、それらが映えるようにストーリーを組み立てます。
・キャラクター一覧は別途作成(前ページで紹介したmonokaki さんの記事のシートが良いです)。基本プロフィールの他に『一人称(私/僕/俺)と口癖』をプロットへメモしておくと、多人数での会話を書くときに迷いません。

 

◇大人向けジャンルを書くにあたり参考になる本

★ジュエル文庫編集部著『ジュエルブックス キスの先までサクサク書ける! 乙女系ノベル創作講座』 (ジュエルブックス)  – 2017/4/24

https://amzn.to/3dE31jp
★わかつきひかる先生『文章を仕事にするなら、まずはポルノ小説を書きなさい』(雷鳥社) – 2017/6/27

https://amzn.to/3edIuTT
★睦月影郎先生『欲情の文法』 (星海社新書) – 2012/1/26

https://amzn.to/2NcdZ4G
★永田守弘先生『官能小説「絶頂」表現用語用例辞典』 (河出i文庫) 

https://amzn.to/2zO0Snh
★永田守弘先生『官能小説用語表現辞典』 (ちくま文庫) – 2006/10/1

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★永田守弘先生『オノマトペは面白い 官能小説の擬声語・擬態語辞典』 (河出i文庫) – 2012/12/5

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 どれも内容が実践的でお薦めです。全て揃えて損はないと思います。上から二冊は『禁断恋鎖』執筆時に参考にしました。永田守弘先生監修の辞典は、良い表現が思い浮かばないときの助けになります。


 また、このジャンルは継続的に新刊をチェックして、良かった点を自作に取り入れることも大切だと感じます。私はTLも官能も毎月複数冊を読み、参考になった点を記録しています。記録はハードディスクとevernoteに数百冊分あり、空いた時間に読み返しています。
 ちなみに睦月影郎先生と永田守弘先生はサンスポ性ノンフィクション大賞の審査員でもあります。(永田先生は今年逝去されました)
 なお、2020年7月6日より一週間、筆者の入選作がサンスポ本紙にて連載されますので、日頃読まれている方はチェックしてみてください(突然の宣伝)


◇その他、ジャンルを問わず参考になる本

★貴志 祐介先生『エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く』 (角川新書) 

https://amzn.to/2AXl2vD
★スティーヴン・キング著『書くことについて』 (小学館文庫) – 2013/7/5

https://amzn.to/3fAUxLk
★尾崎 俊介著『ハーレクイン・ロマンス 恋愛小説から読むアメリカ』 (平凡社新書)  – 2019/12/13

https://amzn.to/2BiJO9H
★バーバラ・ミント著『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則 (ダイヤモンド社)  – 1999/3/1

https://amzn.to/3eo2VOa

 

 大好きな貴志先生とキングの本は、個人的にお薦めです!(ファン心理)


 『ハーレクイン・ロマンス 恋愛小説から読むアメリカ』は、ロマンス小説が各時代に人々にどう受容されてきたかを分析・解説している良書。『ブリジット・ジョーンズの日記』は『高慢と偏見』の本歌取りである等、ちょっとしたコラムの内容も面白いです。ロマンスジャンルの方にぜひ読んでいただきたいです。


 また、『考える技術・書く技術』はビジネス系ライティング(ロジカルシンキング、マッキンゼー流○○的な本)ブームの先駆けです。こういった本はいろいろと読みましたが、お薦めはやはりこの一冊。創作だけでなく、何かを考え、書くときに非常に役に立ちます。問題解決のためには「細かく分ける」ことが大切。この本ではそのためのテクニックが解説されています。


◇最後に
 創作は無理せず楽しく続けることが大切です。そのために「作業を細かく分けて全体の見通しを立てる」ことが肝要だと考え、自分自身のプロット作成法を述べさせていただきました。小説も絵を描く手順と同じで、最初にキャラクターシートとプロット(全体のラフ)を作り、その後に細部を詰めていくと迷いません。
   とはいえ、やり方は人によって違うと思います。これからも、お互いコツコツ頑張りましょう!

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